しいたけパウダーの使い方②

パウダーは小さなタッパーでも戻せるので便利です

今回はしいたけパウダーを上手に使う方法を考えていきたいと思います。前回がちょっと難しい話だったのでなるべくあっさりと。

味の上手な引き出し方

パウダー状になっているとはいえ、パウダーは干し椎茸そのものです。人工調味料の類ではありません。というわけで味の引き出し方も普通の干し椎茸と同じです。つまり

冷蔵庫の中(5℃程度)で5時間程度水につけておく

これがベスト。私自身も試してみましたが、2、3時間置くよりは6時間程度の方が相当な旨みが出ます。粉末状ですので、通常の干し椎茸よりも濃いように感じました。よく言われているように「料理に振りかけて食べる」やり方も別に悪いわけではありませんが、水に溶かして一定時間置いたスープを使う方法が旨味を味わうにはより良いかと思います。

化学的な特性からしいたけの味わい方を紹介しているこちらのサイトが秀逸です↓

王将椎茸株式会社

パウダーのメリットとデメリット

メリット

・出汁を取るのが簡単!

普通のしいたけに比べて場所を取らないので、小さなタッパーで戻しておけます。これはとても大きな利点です。

・かなり濃い出汁が出る!

表面積が大きいですので少量のパウダーでとても良い出汁が取れます。

デメリット

・しいたけの食感は当然楽しめない…

椎茸の食感が好き!という人は、通常の干し椎茸が良いでしょう。

以上2回に分けてしいたけパウダーの使い方について記しました。最初は「パウダーで売れば面白そう」くらいの軽い気持ちでしたが、調べれば調べるほど、また実際に自分で試したり他の人の意見を聞けば聞くほど興味が湧いてきて、とても楽しかったです。おかげでしいたけパウダーが、出汁としてはとても優秀な食材であることに気づけました。

追伸

最近、近所の料理屋さんに(半ば強引に)パウダーをお渡しして、アドバイスを請うてますので、ひょっとしたらこの記事には続きがあるかもしれません。更新自体は気まぐれなので保証はしかねますがw

ではでは

メルカリでも売ってます

しいたけパウダーの使い方①

最近暖かかったり寒かったり、春先のような雨が降ったり雪が降ったりよくわからん天気ですね。先日からメルカリでの販売に加えて、ミンネでも販売してみることにしました。ちなみに今現在友人が買ってくれたのを除けば全く売れてません。予想はしていたので精神的ダメージはあまり大きくありませんが、一つくらい売れても…。いいじゃない…。というわけで一応宣伝しときます、よしなに。

写真タップでミンネに飛びます

さて、宣伝も済んだということで今回はしいたけパウダーの楽しみ方を、含まれている化学物質の観点から二回に分けて考えていきたいと思います。

椎茸に含まれているもの

椎茸に含まれているものとして特に強調される化学物質は大体三つであるように思います。

まず第一にビタミンD。正確にはビタミンD2で、これはキノコ類にしか含まれていません。一方で、ヒト(というか動物全般)が作り出すことができるのはビタミンD3です。

ビタミン dについて説明した厚労省のページ

名前は違えど、摂取された後の体内での挙動は同じであると考えられており、この二種類をまとめてビタミン Dと呼んでいるようです。両者とも、紫外線が刺激となって体内で生成されます。つまり、例えば日光が当たらない洞窟の中で長生活していたりすると欠乏症になってしまいます。また、冬場の日照量が少ないヨーロッパなどで日光浴が盛んに行われたりするのもビタミンDを補うためだと言われたりします。

というわけで、冬場も十分に日の当たる日本ではあまりビタミンDの摂取に特に気を使う必要はないです。しかし今後テレワークが広がって外に出歩く機会が極端に減るような職業の場合、キノコ類の摂取で賄う必要が出てくるかもしれません。

色々なキノコのビタミン d生成の研究(埼玉大学)

以上の理屈から、キノコも一定時間日光に当ててあげると多くのビタミンDが生成されます。当然粉末も同じです。

二つ目は食物繊維です。何かとありがたがられるこの物質ですが、要は食物に含まれる難消化性の物質全般を指しています。化学物質と呼ぶにはかなりざっくりした分類ですね…。消化されにくいので他の食物を絡め取って体外にそのまま出ていきます。お通じが良くなるのはそういうわけです。冗談みたいな話で、食物繊維を過剰に摂取しすぎた結果、必要な栄養分まで一緒に排出してしまって栄養不足になってしまった人たちがいたそうな…。その性質を考えればありそうな話ですね。

三つ目はグアニル酸です。これは栄養素というより、旨味成分といったほうがいいかもしれません。完全に私見ですが、日本の料理にしいたけの旨味がないととても物足りなく感じます。

閑話休題。少し逸れますが、良く「干し椎茸には生椎茸の○十倍の栄養素が含まれている」というのを目にします。干し椎茸をそのままポリポリ食べるということであればその表現は的確かもしれませんが、大方の人は水に浸けて戻して調理するでしょうから、戻した後の重さと合わせて比較しないと全く意味ないですので、あまり当てにしない方がいいというのが個人的見解です。乾燥させる前のしいたけの含水率は約80%程度ですので、乾かせばそりゃ相当濃縮されるわけで…。

旨みを活かすのに最適最適なのは??

勿論他にも椎茸には色々な成分が含まれていますがキリがないのでここまでにしておきます。

しかしここまで言っておきながらアレですが、個人的には栄養分がどうとかよりも「美味しい、旨い」というその一点で椎茸には十二分の価値があると思います。そういう訳で次回はどうやったらその旨味を最大限に引き出すことができるか考えていこうと思います。

寒伐り

今年は久しぶりにかなりの雪が降っています。ここ耶馬渓の降雪ピークは大体2月だったのですが、今年はどうでしょうか。それも踏まえた上で椎茸のスケジュールも立てないといけないかも。あと関係ないですが、メルカリでしいたけパウダーの販売を始めました。宜しくお願いします。

画像タップでメルカリのプロフィールに飛びます。

今年もなんだかんだで作業が遅れたため、1月11日時点で伐採に全く手をつけていません。と言うわけで例年通り「寒伐り」を計画中。

伐りとは何か

「寒伐り」とは、文字通り寒い季節に原木用の木を伐採すること。なぜこんな用語があるかと言うと、通常、伐採の適期と言われているのが11月の3から7分黄葉の時期。

大分県のサイトから、しいたけ歴

秋のその時期ではなく、寒期に伐採することもあります。それを寒伐りと言う訳です。

そもそもの話、何故伐採は葉がついている時が良いと言われているのでしょうか。しいたけがうまく活着するためには、ある程度原木が乾燥している必要があります。そして効率の良い木の乾燥手段として昔から用いられているのが、葉(の気孔)の蒸散を利用したこの「葉枯らし」という方法なのです。葉のついた状態の木を伐って暫く放置しておくことで、根からの水の供給を絶ち、葉から水を抜くわけです。

しかしこの葉枯らし伐採、上の図を見てわかる通り、「ホダ起こし」と時期的にダダ被りします。更に、育てている菌種によっては収穫ともかぶってしまうでしょう。これは結構大変なことなので伐採は別の人にやってもらう人もいるくらいです。しいたけ農家の高齢化も急速に進んでいますので、益々困難な作業になっていくと思われます。

適期に伐採ができなかった場合、葉っぱの落ちた時期に行う「寒伐り」の出番となります。

伐りの注意点

寒伐りした場合、それらの木には葉っぱが全く付いてませんので、蒸散による乾燥には全く期待できません。なので、伐採したらなるべく速やかに「玉切り」をする必要があります。

(木は普通、運搬や利用し易いように短く切ります。その短くなった木を数える単位は「玉」です。ひとたま、ふたたま…という風に数えます。転じて、玉を作る作業を「玉切り」と呼びます)

玉切りすることで幹の表面からだけはなく、伐採面(木口こぐち)からも水が抜けるようになります。ただし木口からはしいたけ以外の雑菌、害菌が侵入し易いです。これは人の皮膚が最強の免疫機構と言われているのと同じですね。したがって、露地だと特に、気温が高くなる時期までには植菌を確実に済ませておくのが良いです。適当な長さより少し長めに伐っておくのも良いかと思います。寒切り後の原木の取り扱いに関しては、愛媛県の調査が参考になります。

クリックして2010791454.pdfにアクセス

因みに、しいたけは、乾燥、低温に非常に強い生き物ですが、あまりに低温、過乾燥の環境下だとそのせいで菌糸の伸長が大きく阻害されます。含水量については、原木の芯が少し割れているくらいが植菌に適していると言われています。一方、気温については春先くらいが丁度いいのですが、その気温だと他の菌類にとっても居心地がいいため、原木に雑菌の侵入を許してしまうかもしれません。ですのでなるべく早めに植菌してしまうのが理想的です。

まとめ

つまり、理屈の上では、適度に原木が乾燥していてその後ちゃんとした措置を取れば、寒切りだろうが葉枯らしをしようが栽培に問題は無いということになります。

ということを言い訳にして今年も寒切りします。

しいたけ農家が保険に入ろうとしたらとても大変だった話

Freeeを使って(多分)無事に開業届を提出しました。というわけで、次の関門は保険の加入です。しいたけを栽培し、販売を志す身として入っておくべき保険とはなんなのか。とりあえず業務に伴うリスクを考えて、それを良く保証してくれる保険を探すことにしました。

業務のリスク

思いつく限りでは次のようなものがあります。

①伐採等に関わるリスク

原木栽培をしていますので、農家といっても林業みたいな作業が結構あります。半分林家みたいな感覚です。その作業の中で特に危険なのは、木の伐採でしょう。原木として扱う木は普通そんなに大きな径ではありませんが、中には20cm以上のものもあります。しいたけ農家の数が減少の一途を辿っていることから、今後放置されるクヌギ林も増え、大きな原木を扱わざるを得ないことになると思います。

作業する身として本音を言えば、しいたけの原木として扱う木は杉や檜よりもかなり比重が大きいため、そんな木は放置しておきたいのですが、大きすぎる木は何かと支障になりがち(枝が落ちて道を塞いだり、他の幼木の成長を妨げたり)なので、伐るに越したことはないです。ただ伐採はともかく、後処理が大変なので、バックホウ等の重機がないと辛いです。

林業で一番多い事故事例が伐採に関することというデータもあります。そういう訳で、労働災害を補償してくれる保険には加入しておくべきでしょう。

②器物を破損してしまうリスク

所謂「個人賠償責任」が発生するリスクです。これに関する保険は結構耳にするのですが、実は同じ名前でも大きく分けて二種類あります。「管理下財」に対する補償があるかないかです。

管理下財の説明は専門のサイトに譲るとして、これを理解していないといざと言うときに保険が適用されないということになりかねません。ですので特に個人事業主の場合、自分の業務の内容をしっかり踏まえた上で検討する必要があるでしょう。

基本的に私は人が住むところから少し離れたところで作業することが多いと判断しましたので、今回は管理下財に対する補償は付帯させませんでした。ただししいたけ栽培とは別の現場では業務の性質上、管理下財の破損につながるリスクがありましたので請負元に、そこでの業務に限り、適当な保険に入れてもらっています(「請負業者賠償責任保険」というやつです)。

③食品の販売に伴うリスク

単に食品といってもいろんな種類があります。分けても肉類は処理施設などにも非常に厳しい基準が設けられています。消費者の安全を確保するための当然の措置です。野菜については詳しくは知らないので比べられませんが、一方でしいたけは比較的そういった基準が緩い方かと思います。少なくとも原木しいたけでは、農薬は全く使いませんし、私みたいに露地栽培しているのであれば周りにあるのは木と土と虫くらいで、おおよそ健康を害するようなものはないと考えられます。

とはいえ、どれだけ気をつけていたとしても食品ですから腐ったものが紛れ込まないとも限りません。加えて、直販するつもりであれば、梱包の際に異物が混入して手に取ってくれたお客様の健康を害することがないとも言い切れないです。また、直接健康に害はないといっても、精神的な側面もあります。例えば虫が入っていて気分が悪くなったなどです(ただ虫はアレかもですが、自然物の混入についてはおおらかな気持ちで対応して頂きたいというのが本音です…)。

食品に関して消費者の安全を保証する法律はPL法(product liability)とよばれており、入る保険もそれをカバーしてくれるものが良いです。保険だけでなく、有機JASといった安全基準の認定も受けておくといいかもしれません。しいたけがその対象となるかは分かりませんが…。

④所得補償

コロナだなんだという時代にやはり所得の補償はあったほうがいいです。農産物は価格のボラリティがかなり大きな方かと思いますので尚更です。しかしながら私はまだ事業を始めたばかりというのもあって、今回はこの保険は見送ることにしました。来年あたり収入が安定してくれば改めて検討したいです。

以上です。次回は実際にどういう保険に入ったか書いていきたいと思います。

振動病と、ばね指

動画の補足です。道具を使って生じる体の不調について。そしてその対策など。

振動病対策はしておいたほうが良い

振動病とは…振動する工具を長時間連続して使うことで発症する。手指の痺れや痛み、感覚の鈍化。

民医連のページを参照

上記民医連の表3を見て驚くのが、建設業や製造業よりも従事者数がよっぽど少ないはずの林業が、患者数第二位だということ。悪路での作業がほとんどだし、主として使う道具で振動しないものはないと言っていいくらい。一応、機械に表示されている三軸合成値から、一日に機械を触れる時間(日限界振動ばく露量以下になるように決める)は決められるのだけれども…。

振動病防止対策

対策としては、連続して作業を行わない(限界振動ばく露量を上回らないようにする)ことと、適度に休息を取ること。そして、防震手袋を着用することでしょうか。

防震手袋とは、手袋の手のひら部分にクッションが入っているもの。このクッション部分が機械の振動を逃がすため、体に直接伝わる振動を軽減してくれます。値段はピンキリですが、山の中では色々なものを触るのでこの手袋も結局2ヶ月も持たずに破れる消耗品です。ですので、機械以外は触らないという人以外はそんなに高いものじゃなくてもいい気がします。

amazonより。これに似たのを使ってます。チェーンソーを使う場合は手の甲の防護もしたほうがよい。

因みに体感の振動は、多分連続する作業時間のせいだとは思いますが、

エンジン一体式の刈払機>チェーンソー>背負式刈払機

かなあ。バッテリー式のチェーンソーは使ったことないけど、あまり振動はなさそう。

本動画で紹介した、駒打ち用のドリルも、かなり振動しますので、せめてドリルを持っている側だけでも防震手袋をつけておいたほうが無難です。

そうは言っても表を見る限り、あまりそういう対策は林業の場ではやられていないのでしょうね…。想像するに、単にモラルの問題とも言えないところが根深い。

また言わずもがなですが、刈払機やチェーンソーを使うためには国が指定する特別教育を受講することが必須となっています。林業研修所やキャタピラーといった民間の会社が開催していたりしますので、間違いなく受けるようにしましょう。習うより慣れろだと結構リスキーだと思いますので…。

ばね指対策

この症状に聞き慣れない人もいるかもしれませんが、林業の業界では多いとかなんとか。指の関節に何かが引っかかったようになって、カクカクなります、起床直後に一番症状が重い。手を握り込めなかったりします。日中は症状が軽くなるので、軽度のバネ指だとそこまで仕事に支障はないです。作業中に一番力を入れがちな指関節、人差し指や中指(医学的には示指と中指(ちゅうし))が特にバネ指になりがち。

本整形外科学会のこちらのサイトが詳しい

要は指の腱鞘炎です。山ではそれなりの重量のある機械を持つことが多いです。その時、手から離さないように無意識に結構強く握り込んでいます。さらにその状態を長く続けると間違いなくばね指になります。職業病ですね…。対処法としては、長時間の作業は避ける、適度に休息を取る、適当な時間で作業を交代する、などでしょうか。

私の場合、強く握り込んでいるのが良くないと思い、刈払機なんかはなるべく軽く握るようにはしているのですが劇的に効果があるようには思えません(少しは緩和されているような気はしなくもない)。やはり長時間の作業が症状の主な原因のようです。

症状自体を避けるのはなかなか難しいこともあるかもしれません。発想を変えて、重症化を防ぐための措置を講じていく方が現実的かも…。

耶馬渓の音

いつのまにか曲を作る環境にあったので、耶馬渓で録った音を使って曲なんかを。アンビエントなんて作ったことないけど、まあ、なんとなく。困ったら初音ミク使う(笑

環境

DAW

Studio One3 Professional

使った音源

Korg Collection Bandle、Kontakt7、初音ミクV4X(結局使う)etc

ピアノには最近安売りで買った、Phoenixverb使ってます。深みのあるリバーブがかかるので、こういう楽器が少なくて静かな曲だとうまく映える気がします。ボーカル(初音ミク)にはSoftubeのSpringverbをば。

音圧上げはOzone8 Advanced。自動マスタリングはしてない。

録音機器

最初は動画をiPadで録って、それから音だけをwavファイルで取り出したりしてたけど、これはかなり面倒。iPad自体にも録音機能はあるけど、独特なファイル形式になってしまうのでこれも使いづらい。GarageBandが使えるらしいけど、あまり使わないのでよくわからない。

というわけで、iZotopeのSpireというアプリで録音することにしました。iPadのマイクの指向性はよくわからないけど、環境音を録る分には特に問題なさそう。

今後

別に耶馬溪の音に楽器を足す必要もない気がするけど、完全に趣味の範囲であれなので、ぼちぼち続けていきたい…。音響の勉強にもなるかも…。